本研究により、昆虫粉末であるミールワーム粉末は養豚用飼料として魚粉と代替可能であることが示された。さらに、単なる魚粉との代替資源ではなく、昆虫粉末は哺乳子豚の栄養吸収能力や免疫を賦活させる可能性が示された。飼料用昆虫は本来焼却や埋立処分される野菜加工残渣を餌料として飼育されたものであることから、天然資源である魚粉と比べ昆虫粉末の生産は持続可能性が高いと言える。 我が国はほとんどの資源を輸入に頼っているにもかかわらず、食品ロス量は世界的に上位の位置にある。現在廃棄されているものから新たな飼料原料を生産することが可能となれば、我が国の飼料自給率向上につながると考えられる。
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