精子幹細胞を含む精原細胞集団においてNANOS3はより分化した細胞集団で発現することが知られている。本研究では精原細胞のモデルとして対外培養可能なGS細胞を使用してNANOS3の分子機構について解析を行った。NANOS3と相互作用するたんぱく質、および標的RNAを網羅的に探索することで、NANOS3がmRNAの翻訳に係るたんぱく質と相互作用すること、標的RNAの候補を明らかにした。さらに、NANOS3の欠損GS細胞の解析により、標的RNAの候補の中からNANOS3の下流で制御される因子で精原細胞の分化に係りうる遺伝子を見出した。
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