ウマトリパノソーマ症は二種類の異なるウマトリパノソーマ原虫の感染により引き起こされる致死的な原虫病である。申請者は、これらウマトリパノソーマ症の鑑別診断法を開発するために、申請者が独自に株化した媾疫トリパノソーマに加え、ベルギー熱帯医学研究所から各種動物トリパノソーマを用いた比較ゲノム解析を実施した。またパラグアイ、スーダン、フィリピンなどウマトリパノソーマ症に加えそのほかの家畜にも動物トリパノソーマ症が蔓延している開発途上国における感染状況の疫学調査と感染リスク因子の探索を実施した。今後これらの研究成果をもとに動物トリパノソーマ症の清浄化が進むことが期待される。
|