研究課題/領域番号 |
19K15997
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
合屋 征二郎 日本大学, 生物資源科学部, 助教 (20836887)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 犬 / 昇圧薬 / 血圧 / エフェドリン / フェニレフリン |
研究実績の概要 |
本研究の目的は実験的に僧帽弁閉鎖不全症犬を作成し、圧容量曲線解析を用いて様々な昇圧薬(ドパミン、エフェドリン、フェニレフリン)が心血管機能に与える影響を解明することである。昨年度は実験研究に先駆け、臨床研究としてエフェドリンやフェニレフリンの作用について調べた。研究1では犬と猫に対するエフェドリンの効果の違いを後ろ向きに調査した。研究2ではアトロピンの有無によるエフェドリンの効果の違いをエフェドリン0.05 mg/kgと0.1 mg/kgの2つの投与量で前向きに調査した。研究3ではフェニレフリンが正常犬と僧帽弁閉鎖不全症犬の血圧に及ぼす影響を後ろ向きに調査した。これらの研究内容を第100回獣医麻酔外科学会で発表予定であったが、新型コロナウイルスの影響で開催中止となり、その後も学会が開催されることがなかったため、現在も発表ができない状況が続いた。そこで昨年度はこれらの研究内容を論文にすることに従事し、現在3報の英文として投稿予定である。 昨年度は正常犬および僧帽弁閉鎖不全症犬での圧容量曲線解析に基づいた検討を今後行う予定であったが、新型コロナウイルスによる研究施設の使用禁止が続いたため、全く進めることができなかった。今後も私本人が当該研究施設に入ることができそうにないため、Wi-Fi環境などリモートで実験できる環境を昨年度は整えた。また、私の代わりに実験を遂行してもらうため、研究施設に入室できる人物に実験手技を教えるなどの準備を行なった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
昨年度から私の所属が変わったため、新型コロナウイルスの影響で当該研究施設に入室できず、当初予定していた実験を行うことが不可能であった。私が入室できる別の施設で行えるように、代用可能そうな機材などを揃えてみたが、本来の機材には及ばず、実験中止となってしまった。やはり当初予定していた研究施設でしか本研究は実行できないため、本年度はリモートで行う予定である。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は正常犬と僧帽弁閉鎖不全症モデル犬で圧容量曲線解析を行うため、Zoomなどを介してリモートで実験を指示することで研究を遂行する予定である。そのための事前準備は昨年度で完遂したため、本年度はすぐに実験を開始することができる。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルスの影響で実験を遂行することができなかったため、物品購入の予定をずらす必要があった。昨年度購入できなかったカテーテル類および薬品を本年度の実験モデル作成に合わせて購入する予定である。
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