猫はてんかんや認知機能障害など人と同様の脳神経疾患を呈するが,核医学を用いた代謝測定などの検査は困難であり,MRIを中心とした診断が行われている.我々は,猫の脳機能における安静時のネットワークの異常によりてんかん病変の検出が可能か否か調査した.猫において頭頂葉皮質が加齢に伴い萎縮することを示した.そのため,体性感覚野の機能が加齢に伴い生理的に減弱する可能性が示唆された.一方,安静時機能的MRIを用いたデフォルトモードネットワーク解析では,てんかん焦点を描出することはできなかった.本研究で使用したソフトウェアはヒトで開発されたものであり,猫に対する最適な条件を検討する必要があると考える.
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