外耳炎はイヌにおいて最も発症率の高い疾患の1つであるが、その発症メカニズムは十分明らかになっていない。本研究では、外耳炎罹患犬の外耳道細菌叢の経時的解析により、外耳炎の発症における細菌叢の役割の解明を目的とした。 本研究にて、外耳炎群と健常群の外耳道細菌叢の構成は異なる事が明らかとなった。また、同一個体の左右の耳の比較において、片側性外耳炎罹患個体の健常耳の細菌叢は健常個体と異なることが明らかとなった。 このことから、外耳炎と外耳道細菌叢には関連がある事が示唆され、外耳炎を発症しやすい細菌叢が存在する可能性があると考えられた。
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