カニクイザルにおいて効率的に疾患モデルを作出するために、下記について検討を行った。1)常染色体優性多発性嚢胞腎モデルサルの作出を目的に、その原因であるPKD1遺伝子について、CRISPR/Cas9法による変異誘導(KO)の検討を行い、ヒト病態を再現するPKD1 KOカニクイザルの作出に成功した。2)マウス及びカニクイザル受精卵において、導入遺伝子の発現モザイク性を極力抑えたpiggyBacトランスポゾンシステムの導入条件を見出した。3)相同組換え関連因子を発現するベクターシステムを構築し、KIへの応用を試みた。しかし有意な改善は認められず、さらなる技術開発の検討が必要であった。
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