小胞体、ゴルジ体からなる初期分泌経路には、新規に合成された分泌タンパク質が正確な立体構造を形成できるように様々なタンパク質品質管理機構が備わっている。我々はこれまでに、このタンパク質品質機構に亜鉛が重要な働きを有することを見出してきた。しかしながら分泌経路内の亜鉛そのものがどのように制御されているのかはほとんど不明であった。本研究では、新規に開発した分泌経路内の亜鉛イメージング技術を用いて、ゴルジ体に局在する亜鉛輸送体タンパク質がどのように分泌経路内の亜鉛濃度維持に関わるかを解明した。さらに、亜鉛輸送体タンパク質の発現抑制がタンパク質品質管理に影響を与えることを見出した。
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