多光子顕微鏡を使ったマウス網膜の蛍光ライブイメージングを行い、桿体視細胞が持つ第二の光応答、光OFFによるcAMP依存性キナーゼ (protein kinase A, PKA) 活性化を発見した。研究開始当初の予想を覆し、桿体の光受容タンパク質ロドプシン、およびGタンパク質トランスデューシンがPKA活性化に関与することが判明した。過去の知見とアルビノマウスでの測定から、光ON時にはドパミンによって桿体PKAが抑制されることも分かった。これらの結果から、光OFF時の急速なドパミン停止と、ロドプシンからの持続的な活性化シグナル入力が統合され、見かけの光OFF活性化を形成するモデルを提唱した。
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