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2021 年度 実績報告書

細胞内環境下の新規構造解析手法 In-cell Native MSの確立

研究課題

研究課題/領域番号 19K16091
研究機関国立研究開発法人産業技術総合研究所

研究代表者

末松 和美 (七種和美)  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 主任研究員 (60608769)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード質量分析 / タンパク質複合体 / 測定の自動化
研究実績の概要

本研究では、質量分析を用いた細胞内のタンパク質の構造解析手法”In-Cell Native MS”を確立するため、前年度までに不揮発性緩衝液や大腸菌破砕液存在下でのネイティブ質量分析を確立した。また、所属研究室の質量分析装置においてネイティブ質量分析の測定環境の整備を行った。それに対し、今年度は不揮発性緩衝液を含んだ試料分子のより効率のよい分析法の確立を目指し、ネイティブ質量分析の自動化を試みた。
ネイティブ質量分析の自動化システムはサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)と組み合わせたシステムとして構築した。また、タンパク質の変性や複合体の解離を最小限にするため、SEC分離後にフロースプリッターを組み込み、流量を減少させることによって微量なエレクトロスプレーイオン化(nanoESI)を可能にした。モデルタンパク質であるシトクロムC(12 kDa)とC反応性タンパク質(5量体、125 kDa)を用いてSEC分析やnanoESIにおけるイオン化に最適な流速を検討した。また、使用したSECカラムの分画分子量(10 kDaから500 kDa)に対応するSECのスタンダードタンパク質の分析を行い、いずれのタンパク質も良好な分解能で分析できることを確認した。さらに、不揮発性緩衝液を含むタンパク質についても、移動相を酢酸アンモニウム溶液とすることでオンライン溶媒交換を可能にし、従来の手動で行う分析と同等の構造安定性を保ったままで測定できることを明らかにした。本研究成果については現在論文を投稿中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] オンラインSEC ネイティブ質量分析の構築2022

    • 著者名/発表者名
      七種和美、絹見朋也、加藤愛
    • 学会等名
      第22回日本蛋白質科学会年会

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公開日: 2022-12-28  

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