昨年度に続き、研究者間コミュニティ、SNSを利用した周知により、マイクロサテライト情報の需要がある生物種に対するDNAサンプルの募集を行い、目標の500種を達成することができた。また、取得したサンプルからマイクロサテライト検出を行うために申請者が考案した実験系(Microsatellite capture sequencing (MCS))では、制限酵素とフォークドアダプターを用いる改変RAD-seq法のプロトコルを取り入れることで、ソニケーション法と制限酵素法として異なるプロトコルを与えることができるようになった。さらに、バーコーディングしたサンプルをプーリングする際のクオリティーチェックを省略する迅速法を付属させることもできた。そのため、従来よりも効率的かつ半分のコストでデータを得ることに成功した。そのほか、公共データベースから配列データを取得し、そこからマイクロサテライト情報の検出を行い、データベースの拡充化を図った。 in silico多型解析では、データベース上の配列と相同性検索ができるBLAST解析ツールを実装した。一方、MCSのデータ解析に当たる一連のパイプラインは、昨年度に作成することができたが、データベースを公開するために使用するサーバーの能力が十分ではなかったため、データベース上の1つのツールとして実装することは難しかった。この点については、パイプラインをユーザー側の端末で解析できるプログラムを配布できるか今後の研究展開として検討していきたい。 本研究において構築したデータベースは、「MiCAPs DB」として以下のURL先に公開する。 http://www.nodai-genome.org/MiCAPs/
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