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2019 年度 実施状況報告書

新規開発低分子化合物による生体内オートファジーの可視化

研究課題

研究課題/領域番号 19K16119
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

桜井 一  東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, プロジェクト助教 (00796732)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
キーワードオートファジー / 蛍光プローブ
研究実績の概要

オートファジーの生体における重要性は,関連分子を欠損したマウスの解析からも明らかであるが,実際に生体の『いつ,どこで活性化されているのか?』,『そのオートファジーは何を分解して,どのような生命現象に貢献しているのか?』はほとんど未解明のままである.これらの学術的問いの解明には,生体内におけるオートファジー活性の簡便な可視化が必須であるが,現在のところ,in vivoでオートファジー活性を評価できる低分子化合物は存在していない.
申請者は㈱同仁化学研究所との共同研究により,オートファジーを可視化できる低分子化合物として,DAPGreenとDALGreenの2 つのプローブの開発に成功している(FEBS let., 2018).DALGreenはオートファジーの終着点であるオートリソソームのみを蛍光標識するのに対し,DAPGreenはそれ以前の隔離膜から蛍光標識することが可能である.すなわち,この2つのプローブの差から,オートファジー活性を評価できると予想される.
本研究では,開発した低分子化合物を改良し,簡便にin vivoオートファジー活性を可視化できるプローブの作製を目指す.
本年度の成果は以下の通りである.① ㈱同仁化学研究所との共同研究により,DAPGreenと同様の性質を持つ赤色蛍光低分子化合物DAPRedを開発した.② 既存の緑色蛍光プローブと新規に開発した赤色蛍光プローブの同時使用によってオートファジー活性を評価できることを確認した.③ 開発したプローブがin vivoのオートファジーを検出できることを確認した.④ 以上の結果を学術論文としてまとめ,投稿している.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

緑色と赤色の蛍光プローブを開発したことで簡便にオートファジー活性を評価することが可能となった.また,開発したプローブで,in vivoオートファジー検出に使用できることを明らかにできた.

今後の研究の推進方策

今後は,これらプローブを用いてマウス個体でのオートファジー活性の可視化を試みる.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Association Between Atg5-independent Alternative Autophagy and Neurodegenerative Diseases2020

    • 著者名/発表者名
      Shinya Honda, Satoko Arakawa, Hirofumi Yamaguchi, Satoru Torii, Hajime Tajima Sakurai, Masatsune Tsujioka, Michiko Murohashi, Shigeomi Shimizu
    • 雑誌名

      Journal of Molecular Biology

      巻: 432 ページ: 2622-2632

    • DOI

      10.1016/j.jmb.2020.01.016

    • 査読あり
  • [学会発表] 新規オートファジーを特異的に誘導する低分子化合物の探索2020

    • 著者名/発表者名
      桜井 一,清水重臣
    • 学会等名
      第2回新学術領域「オルガネラ・ゾーン」全体班会議

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公開日: 2021-01-27  

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