研究成果の概要 |
本研究では、RNS依存的翻訳後修飾の網羅的定量解析系の開発を試みたが、従来法よりも革新的な手法の確立には至らなかった。しかし、従来法を用いた解析から、NOストレス条件下において、酵母のピルビン酸脱炭酸酵素Pdc1がニトロ化修飾を、フルクトース-1,6-二リン酸アルドラーゼFba1がS-グルタチオン化修飾を受けることを見出した。さらに、生化学的解析等から、Pdc1のニトロ化はNOストレス条件下における発酵力抑制の原因であることを見出した。また、S-グルタチオン化によるFba1の活性抑制が、解糖系抑制・ペントースリン酸回路亢進とNADPH量の増加を介して、NOストレス耐性に寄与することを見出した。
|