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2022 年度 研究成果報告書

遺伝的多様性とエピジェネティック多様性の相互補償性の検証

研究課題

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研究課題/領域番号 19K16201
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分45020:進化生物学関連
研究機関北里大学

研究代表者

勝村 啓史  北里大学, 医学部, 准教授 (10649544)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワードDNAメチル化 / 遺伝的多様性 / メダカ / 表現型可塑性
研究成果の概要

遺伝的多様性の低下は絶滅につながるが,遺伝的多様性が低い集団でも安定的に子孫を残すことができる.これは,エピジェネティックな変化により新しい環境に適応できる表現型の多様性を維持しているためと考えられる.しかし,遺伝的多様性の低い集団で高いエピジェネティックな多様性を示した研究はほとんどない.本研究では,香川県の野生メダカ6個体群を対象に、遺伝的多様性とエピジェネティック多様性を調べ,これらの多様性が相互に関連しているかどうかを明らかにした.DNAメチル化の季節変動は遺伝的多様性の低い集団で大きく,遺伝的多様性とDNAメチル化の間に弱い負の相関があることが示唆された.

自由記述の分野

進化生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

近年,表現型に寄与するエピジェネティクスの実態とその効果が明らかになるにつれ,エピジェネティクスが突然変異だけでは説明できない表現型変化に関わっている可能性が示されている.DNA変化によらない表現型変化が,集団の生存や進化にどの程度寄与しているかを知ることは,生物進化を分子レベルで理解するために重要である.本研究により,エピジェネティック多様性が遺伝的多様性を互いに補償しうる可能性が示されたことから,適応進化におけるエピジェネティクスの役割の理解が進むだろう.さらに,環境が集団の生存や進化に重要であることも分子レベルで示唆され,持続可能な地球環境維持へのヒントとなることが期待される.

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公開日: 2024-01-30  

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