研究課題/領域番号 |
19K16241
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分45050:自然人類学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
早川 卓志 北海道大学, 地球環境科学研究院, 助教 (00758493)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 採食 / 霊長類 / 有袋類 / 単孔類 / 味覚受容体 / 腸内細菌 / ゲノミクス / 収斂進化 |
研究成果の概要 |
動物の食性は非常に多様である。古典的な食性分類である肉食、雑食、草食に加え、葉食、果実食、樹液食、花蜜食など、多様な採食資源に対する動物種特異的な適応がある。さまざまな動物分類群の中でも、約500種いる霊長類にはこれらのすべての食性を有する種が属しており、採食適応放散の重要なモデルである。同じ食性を収斂進化させている霊長類と非霊長類哺乳類のゲノム・メタゲノム適応の解析をおこなった。例えば樹液食をするスローロリス(霊長類)とオポッサム(有袋類)の腸内細菌マイクロバイオームや、葉食をするコロブス(霊長類)とコアラ(有袋類)の味覚受容体遺伝子を比較し、共通方向への進化メカニズムがあることを発見した。
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自由記述の分野 |
分子生態学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
哺乳類の味覚や腸内細菌は、その種が消化・吸収・代謝できる食物に適している必要があり、実際そのように適応進化させてきた。各大陸に存在する森や草原や海で、異なる哺乳類が食性を収斂させている。味覚や腸内細菌は、それぞれゲノムやメタゲノムという形で分析することができ、今回、分子レベルでの収斂メカニズムを発見した。いまや4分の1の哺乳類種が絶滅の危機に瀕している中、ただ個体を保護するだけではなく、適応したゲノムやメタゲノムに基づいて、適応している森や草原といった生息地を保全する必要がある。そうした新しい形の「保全ゲノミクス」の実践を提供する上でも意義が高い研究となった。
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