研究課題/領域番号 |
19K16243
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
鈴木 陽子 筑波大学, 国際統合睡眠医科学研究機構, 研究員 (00813453)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 睡眠 / 脳波 / 徐波 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は次の問いを明らかにすることである;①音刺激を用いた徐波増強は睡眠構造全体を変化させるのではないか?より良い睡眠の質につながるか? ②非言語記憶である手続き記憶は音刺激を用いた徐波増強の方法で改善するか? 研究計画:実験1: 音刺激を用いた徐波増強は睡眠構造全体を変化させるか?より良い睡眠の質につながるか? (2019年-2020年) 実験2: 音を用いた徐波増強の問題点―記憶の向上は音による影響なのか?徐波の影響なのか? (2019年-2020年) 研究成果:実験1と実験2に対して,睡眠中の2連続音刺激課題プログラムをプログラムソフトmatlabを用いて作成している(Ngo et al. 2015を参考とする)。高精度脳波計であるポリメイトproから睡眠徐波追跡を行い,2音の最初の音刺激は,睡眠徐波のup-state期に提示されるように設定し,1音目と2音目の音-音間隔は1.075秒とする。高性能脳波計から,リアルタイムで睡眠段階を追跡し,0.5-2 Hzの徐波が一定時間出現したときに2連続音課題を聞かせる。2019年度は睡眠中の2連続音刺激プログラム作成および記憶課題を含めた実験パラダイムの検討を行った。Matlab expoとWorld Sleepに参加し,プログラムソフト,プログラミングと音を用いた徐波増強の研究の情報収集を行った。論文執筆および学会発表などの成果発表まで研究を進行させることはできなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
徐波増強のための音刺激提示プログラム作成は非常に複雑な手法を要し,当初の予定以上に時間がかかっているため。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き音刺激プログラム作成を行う。健常者を対象として音を用いて徐波増強を行えるかどうか徐波パワー値を確認しながらプログラム作成を進める。2020年度中に音刺激プログラムが完成させ、実験1: 音刺激を用いた徐波増強は睡眠構造全体を変化させるか?より良い睡眠の質につながるか?、実験2: 音を用いた徐波増強の問題点―記憶の向上は音による影響なのか?徐波の影響なのか?の終夜睡眠実験を並行して進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
音を用いた徐波増強のプログラム作成が遅れ、被験者を対象とした実験が進められなかったため次年度使用額が生じた。音を用いた徐波増強のプログラムを完成し、翌年度分として請求した助成金を被験者謝金に使用して実験を進めていく。
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