研究課題
若手研究
前頭葉スパインの可塑性誘発条件をケイジドグルタミン酸の2光子励起により探索した結果、グルタミン酸刺激だけでは可塑性は誘発されにくいが、ノルアドレナリンや活動履歴などが可塑性制御に関わることがわかった。さらにこのノルアドレナリンの作用はβ2受容体を介しているが、この受容体は神経細胞には発現していないため当初予想していないような新規可塑性制御シグナル路が考えられた。
神経科学
前頭葉は脳高次機能に関わり、これを制御する細胞基盤の理解は精神疾患の理解などに重要である。しかし、神経細胞機能の主要な制御機序である可塑性がどのように生じてきのかというのは殆どわかっていなかった。今回の研究成果に基づき、新たな誘発条件がわかり、このような機序が精神疾患モデルでどのように変化しているのか、治療薬作用にどのように関係しているのかといった研究へと展開する可能性がある。