視線保持の制御に関与する脳幹の舌下神経前位核(PHN)は小脳へのコリン作動性入力の主要なソースの一つとして知られている。しかしながら、PHN-小脳投射におけるコリン作動性ニューロンの割合は定量的に調べられていない。本研究では、コリン作動性ニューロンが蛍光標識された遺伝子改変ラットを用いた逆行性トレーシングによって、4つの異なる小脳の領域に投射するPHNのニューロンを特定し、その投射におけるコリン作動性ニューロンの割合を調べた。その結果、PHN-小脳投射におけるコリン作動性ニューロンの割合は、小脳の投射エリアおよびPHNの吻側-尾側の領域に依存して異なることが示唆された。
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