研究課題/領域番号 |
19K16300
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
野々村 聡 京都大学, 霊長類研究所, 特定助教 (10737125)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 線条体 / 背外側線条体 / 背内側線条体 / 目標指向行動 / 直接路 / 間接路 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、運動発現の制御と目標指向行動に関わる線条体内の小区分(背外側・背内側・腹側)における直接路および間接路の神経活動特性を明らかにすることである。 本年度は、頭部固定下で課題遂行中のラット背外側(DLS)・背内側線条体(DMS)の直接路・間接路の神経活動同定と記録を完了させた。解析の結果、線条体内小区分における特徴的な神経活動を見いだすことができた。特に、間接路におけるDMSは、行動選択を弱化するためのOutcome関連活動が確認されたのに対し、DLSにおいてはこの特徴は見られなかった。また、両領域共通の特徴として、報酬予測的行動選択信号が運動関連活動として確認された。これらの結果は、線条体内小区分における間接路の活動特性の違いは、行動選択の結果が判明するOutcome期間において、生じていることを意味する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定していた実験はこれまでにほぼ完了し、現在は解析および論文投稿の準備中である。
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今後の研究の推進方策 |
現在解析中のデータを速やかにまとめ、「線条体内小区分における直接路と間接路の役割の違い」として論文投稿を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
本来、旅費として使用予定だったが、covid-19の影響により予定していた出張がキャンセルになったため。本額は、来年度の出張旅費として、使用予定である。
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