オーロドックスの単離から50年近くが経過しているが、化学合成の報告は1985年の1例のみである。先に報告された既知の合成ルートでは、多様な誘導体を簡便かつ効率的に取得することは困難であったため、新たな化学合成法の確立が必須であったため、本研究では既存の手法よりも単工程で各骨格を供給できる合成ルートの確立を目指した。更に本合成ルートの確立は、高T3SS阻害活性化合物の探索など創薬研究に展開できる。 病原性細菌の感染機構や病原性発現機構を標的とした薬剤は抗菌活性を示すことなく、感染源若しくは病原性因子移行のみを阻害する。故に薬剤耐性菌(AMR)が出現しない新たな感染症治療薬になると期待される。
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