本申請研究では、窒素上にヒドロキシ基をもつ官能基を温和な反応条件下で変換する新規手法の開発に取り組んだ。医薬品など機能性化合物を、大量供給するには、費用に加え安全面を考慮する必要がある。爆発性を保有することが知られているテトラゾール類は、加熱条件で合成を避けることが望ましく、今回室温で目的のテトラゾール類を合成することができた。また、ヒドロキサム酸の変換ではカルボン酸およびエステルへの基本的な変換に留まったが、複数のヒドロキサム酸誘導体の反応性を比較した結果、新しい反応開発につながる知見を得た。
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