研究課題/領域番号 |
19K16344
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47020:薬系分析および物理化学関連
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研究機関 | 北海道大学 (2022) 公益財団法人微生物化学研究会 (2019-2021) |
研究代表者 |
能代 大輔 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 特任助教 (90751107)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | オートファジー / 高速原子間力顕微鏡 / 液―液相分離 / 液滴 / 天然変性タンパク質 |
研究成果の概要 |
オートファジーは、細胞内のタンパク質や細胞内小器官、異物を分解する仕組みの一つである。オートファジーが開始されると隔離膜が出現し、膜が伸長して分解対象物を取り囲み、オートファゴソームを形成する。本研究では、オートファゴソーム形成に働く個々のタンパク質とともに、これらが液―液相分離して形成する液滴の構造を高速原子間力顕微鏡(AFM)によって観察した。また、アミノ酸残基の変異や液滴構成因子の有無によって、特定の液滴の性質や形状が変化することを見出した。
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自由記述の分野 |
生物物理
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、酵母または哺乳類由来のオートファジーに関連する複数のタンパク質について、結晶構造解析や電子顕微鏡では画像化が困難な天然変性領域を含め、高速AFMによりイメージングを行った。また、性質や形状の異なる液滴について、その表面構造の違いを高速AFMによりイメージングした。細胞内の液―液相分離に伴う液滴の形成と機能に関しては、広く生化学、分子生物学、生物物理学的に重要なテーマであると同時に、液の性質が保たれた「液滴」から「凝集状態」や「線維」状態への変性は神経変性疾患とも関連することから、本研究を通じて得られた成果は、医薬上重要な知見を提供するものであると考える。
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