アレルゲン免疫療法を行った個体では、血中において抗原特異的なブロッキングIgG抗体(マウスではIgG1、ヒトではIgG4)の増加、ならびに抗原特異的に反応し炎症を抑制する制御性T細胞(type 1 regulatory T(Tr1)細胞)の増加が報告されてきたが、両者の関係性は不明であった。本研究成果より、抗原特異的IgG1は抗原と免疫複合体を形成し、マクロファージのIL-10産生を増強することで、Tr1細胞を誘導しアレルギー症状の抑制に関与することが強く示唆された。本研究成果は、アレルギー性喘息を早期根治に導く新規アレルゲン免疫療法の開発に資するものである。
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