ノビレチンは生活習慣病、ガン、アレルギー疾患、認知症、アルツハイマー病といった疾患に有効な作用を有している。これらの報告ではノビレチンの標的因子としてERK1/2やAMPKが関与している。ERK1/2やAMPKは162個のノビレチン標的候補因子の中に含まれてはいた。申請者が見出したNBP1はノビレチンにより活性が制御されており、心不全の進行との関与が示唆する成果が得られた。今後、ノビレチンの心不全進行抑制作用の詳細な作用機序の解明がなされれば、ノビレチンを用いた心不全病態に対するより根本的な新たな治療法の開発に繋がることが期待される。
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