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2019 年度 実施状況報告書

腎癌における免疫チェックポイント阻害薬の個別化投与法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 19K16405
研究機関東北大学

研究代表者

高崎 新也  東北大学, 大学病院, 薬剤師 (30811830)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
キーワード個別化医療 / 腎癌 / 免疫チェックポイント阻害薬 / バイオマーカー / 質量分析 / LC-MS/MS / メタボロミクス / TDM
研究実績の概要

最近注目されている免疫チェックポイント阻害薬(ICI)について、その治療効果を最大限引き出すために、個別化投与法の確立が期待されている。そこで、腎癌患者検体を対象として質量分析計を用いた高精度分析により、ICI治療のバイオマーカーを探索する。そして、さらにICI治療による臨床効果(薬効、副作用)との関連性を精査することで、ICIの個別化投与法の確立を目指す。これらの目的のため、以下の研究を進めている。
(1)腎癌におけるバイオマーカー候補(生体内物質)を探索する。(2) ICIの薬物血中濃度を測定する。(3) バイオマーカー候補及びICI血中濃度と、ICI治療の臨床効果(薬効、副作用)との関連を評価する。
本年度は、以下の検討を進めた。
(1) 腎癌患者の尿検体を対象として、LC-MS/MSを用いて尿中の生体内物質の分析を試みた。前処理法、MSの最適化、LCの最適化を行い、3つの分析法を構築することにより、50種以上の生体内物質が測定可能となった。これらの分析法を用いて、腎癌患者と非癌患者の尿を比較したところ、いくつかの生体内物質について違いが確認された。臨床データからの解析を加えたところ、これらの生体内物質は腎癌診断のバイオマーカーとなり得る可能性を見出した。今後、ICI投与患者検体を測定することで、ICIの効果予測バイオマーカーとなり得るか検証していく。(2) 腎癌でICIが投与されている患者の血液中のICI濃度をLC-MS/MSを用いて分析することを目指した。まず、前処理法およびMSの最適化について検討を行った。今後、さらに検討を加えることで、分析法の構築を目指す。その後、ICI投与患者検体の測定を行っていく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度の研究実績の概要に示した通り、予定していた研究を進めることができた。また、臨床効果との関連を評価するための患者検体の収集も順調に進んでいる。

今後の研究の推進方策

当初の研究計画に沿って進めていく。
(1) 本年度で尿中のバイオマーカー候補は同定している。今後、LC-MS/MSを用いて、より迅速かつ簡便な一斉測定法を構築する。
(2) LC-MS/MSを用いたICIの測定法を構築し、腎癌患者検体を測定する。
(3) これまでに収集している患者検体について、(1)及び(2)で検討した分析法をもとに測定し、臨床効果との関連を解析する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 腎癌組織中代謝物のメタボローム解析2019

    • 著者名/発表者名
      髙﨑新也、佐藤友紀、川崎芳英、前川正充、三枝大輔、伊藤明宏、眞野成康
    • 学会等名
      第29回日本医療薬学会年会

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公開日: 2021-01-27  

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