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2019 年度 実施状況報告書

がん病態時における血中miRNAに基づくオピオイドの至適薬物療法の構築

研究課題

研究課題/領域番号 19K16409
研究機関浜松医科大学

研究代表者

佐藤 聖  浜松医科大学, 医学部附属病院, 薬剤師 (70833482)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードオピオイド / マイクロRNA
研究実績の概要

臨床試験については、がん性疼痛に対してフェンタニル、オキシコドン、トラマドールを使用する患者を対象に患者登録を開始している。その結果、オキシコドンでは6名、トラマドールでは4名の患者登録を行った。がん悪液質の進行度の評価については、Fearonらにより提唱された臨床症状に基づく指標(Fearon K, et al. Lancet Oncol 2011;12:489-495)を用いて分類を行い、前悪液質が3名、悪液質が6名、不応性悪液質が1名であった。さらに、オピオイドの臨床効果の判定として、Numerical Rating Scale、レスキュードーズ使用状況、有害事象(傾眠、せん妄、うつ)の発現とその重症度(CTCAE ver.5.0)について患者情報を集積した。
マイクロRNAの定量については、TaqMan probe法およびSYBR Green法による定量PCR法の予備検討を行った。両定量法ともに定量は可能であったが、今後解析対象とするマイクロRNAが増える可能性を考慮し、SYBR Green法を用いていく方針とした。また、マイクロRNAの定量におけるノーマライゼーションの方法について予備検討を行い、血清にcel-miRNA-39を添加する方法に決定した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

予定されていた臨床試験の患者登録を進めるとともに、悪液質の進行度の評価、オピオイドの臨床効果の判定、マイクロRNAの定量を開始できたことから、おおむね順調に進展している。

今後の研究の推進方策

令和元年度に開始した臨床試験の患者登録とともに、悪液質の進行度の評価、オピオイドの臨床効果の判定、血中マイクロRNAの定量を継続する。解析対象とするマイクロRNAについては、miRNA-23、miRNA-103a、miRNA-146a、miRNA-181、miRNA-339を計画している。また、既に測定法が確立しているフェンタニル、オキシコドン、トラマドールの薬物動態解析の評価とともに、オピオイド受容体および薬物代謝酵素の遺伝子型、炎症マーカーの評価を開始する。

次年度使用額が生じた理由

マイクロRNAの定量法の確立が比較的順調に進んだため、予想していたよりも購入費用が抑えられた。
令和2年度の研究費については、引き続きマイクロRNAの定量を行うための消耗品にあてるとともに、令和2年度から開始するオピオイドの定量や遺伝子解析に必要な消耗品にあてる。

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公開日: 2021-01-27  

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