本研究はPD1発現制御SNPの保有と抗PD1抗体薬の臨床効果との関連を解析することを目的とする。新型コロナウイルス感染症の流行により患者同意を取得することが困難になったため、臨床データベースを用いて新たな抗PD1抗体薬の臨床効果予測バイオマーカーの同定を試みた。その結果、(1) 抗PD1抗体関連間質性肺炎のバイオマーカーとして、ブリンクマン指数1000以上の喫煙歴やPSを、(2) 抗PD1抗体関連心筋炎のバイオマーカーとして年齢や性別を、(3) 抗PDI抗体関連重症筋無力症のバイオマーカーとして年齢を同定した。本研究により、抗PD1抗体薬の有害事象予測法構築に有用なバイオマーカーが同定された。
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