本研究は、トロンボモジュリンα(TMα)の相互作用と機能を解明し、新規治療戦略開発の可能性を示唆した。TMαはPLA2G2Aと直接相互作用し、ITGαVβ3との相互作用に競合的に影響を及ぼすことで抗炎症作用を発揮する可能性が示唆された。TMαはS100A8/S100A9ヘテロダイマーと相互作用するが、その機能的影響は不明であった。一方、TMαはLPSと相互作用することが知られているが、LBPやsCD14との相互作用は阻害せず、LPSを介した抗炎症作用はsCD14によるLPSのTLR4へのリクルート阻害による可能性が示された。これらはDIC治療法開発に貢献すると考えられた。
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