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2022 年度 実績報告書

簡便・迅速な血中分子標的薬の濃度測定方法の開発とそれを用いた臨床研究

研究課題

研究課題/領域番号 19K16442
研究機関新潟大学

研究代表者

らずびな おりが  新潟大学, 医歯学系, 助教 (60835312)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワードレンバチニブ / 分子標的薬 / 薬物動態 / TDM / 導電性ダイヤモンド電極
研究実績の概要

本研究では、「簡便・迅速」に血中の濃度を測定する方法の開発を目的とする。本年度は、ダイヤモンドセンサを用いて、ラット血漿中や市販ヒト血漿中の分子標的薬レンバチニブの血漿中濃度の測定及び測定方法の最適化を実施した。分子標的薬レンバチニブは、甲状腺癌、肝細胞癌、胸腺癌の治療薬である。この薬物の有害事象として、高血圧や肝障害などが知られている。簡易的に血中の濃度を観察し、投与量を変化させる治療方法は、これら有害事象を減らし効果を最大限に引き上げる効果が期待される。本研究では、導電性ダイヤモンド電極をセンサとして用いて電気化学的手法により測定した。ダイヤモンド電極は、炭素や金のような従来の材料よりも安定した反応が得られる。このセンサーと測定方法はオステルヤング矩形波ボルタンメトリを用いて、異なる濃度のレンバチニブを含むラット血漿を用いて、電気化学測定法の最適なパラメータの抽出をした。私たちが開発した手順により、35秒で一連の測定を完了できた。あセトニトリルによるサンプルの前処理を含む全ての工程に必要な時間は10分以内であった。300 nM以上のレンバチニブを定量することに成功し、これは有効治療域濃度内に収まるものであった。さらに市販のヒト結晶中にて同様の測定方法を実施し、ヒト血漿中でもラット血漿と同等の測定が可能なことを見出した。ここで述べた方法論は、個別化医療の進展だけでなく、治療薬モニタリングのコスト削減にも貢献する可能性がある。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] A simple strategy for low-cost portable monitoring of plasma drug concentrations using a sustainable boron-doped-diamond chip2022

    • 著者名/発表者名
      Saiki Takuro、Ogata Genki、Sawamura Seishiro、Asai Kai、Razvina Olga、Watanabe Kota、Kato Rito、Zhang Qi、Akiyama Koei、Madhurantakam Sasya、Nashimoto Haruma、Matsumoto Yoshifumi、Moriyama Masato、Horii Arata、Kondo Chie、Ochiai Ryosuke、Kusuhara Hiroyuki、Saijo Yasuo、Einaga Yasuaki、Hibino Hiroshi
    • 雑誌名

      Research Square

      巻: 0 ページ: 1-69

    • DOI

      10.21203/rs.3.rs-1645919/v1

    • オープンアクセス

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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