研究課題
若手研究
慢性閉塞性肺疾患 (COPD) 患者の予後改善を目指し、喘息治療薬で治療可能なCOPD患者を特定するための指標が求められている。本研究により、COPDと喘息の両方の特徴を有する患者を鑑別することが可能な、血漿中マイクロRNAを新たに見出し、予測精度の高い診断モデルの構築に成功した。さらに、次に新規喘息治療薬である抗インターロイキン5受容体抗体 (ベンラリズマブ) の有効性が期待されるCOPD患者を層別化するバイオマーカーの構築にも至った。
臨床薬理
COPD患者は世界における死亡原因の第3位に位置し、我が国においても死亡者数の減少傾向は認められていない。本研究により見出された、COPDと喘息の両方の特徴を併せ持つ患者を鑑別することが可能なバイオマーカーを用いることで、喘息治療薬が有効なCOPD患者を臨床において特定することが可能になるものと考えられる。これにより、COPD患者の予後改善、死亡者数の減少に将来的に貢献できる。