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2022 年度 実績報告書

ドラッグ・リポジショニングを目指した医療系データベースとオミックス情報の統合解析

研究課題

研究課題/領域番号 19K16461
研究機関近畿大学

研究代表者

横山 聡  近畿大学, 薬学部, 講師 (70615913)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワードドラッグ・リポジショニング / リアルワールドデータ / レセプトデータベース / 有害事象自発報告データベース / トランスクリプトームデータベース
研究実績の概要

新薬の開発には10年以上という長い期間と莫大な資金が必要であるにもかかわらず,成功率は極めて低く,近年は新薬の創出が困難になっている。このような背景の中,ドラッグ・リポジショニングが注目されている。本研究では,リアルワールドデータの1つであるレセプトデータベースを中心として,有害事象自発報告データベースやバイオインフォマティクス関連データベースを統合解析することでドラッグ・リポジショニング候補薬剤の戦略的なスクリーニング法の基盤構築を目的とする。これまで,種々のデータベースを用いてドラッグ・リポジショニングにおける仮説の生成を試みてきた。2022年度では,リアルワールドデータを用いた仮説検証型の研究デザインであるコホート研究やケースコントロール研究の実施を試みた。リアルワールドデータでは診療報酬情報であるレセプトデータベースを使用したが,このデータには診療報酬を算定するためのデータが格納されており,必ずしも研究の目的とする曝露やアウトカムをスムーズに検出できるわけではない。2022年度では,これら曝露やアウトカムなどのデータを如何にして効率よくビッグデータの中から抽出し,もっともらしい真実を導き出すことができるかという問いに対して研究を進めた。まずは,試みとして,曝露:直接経口抗凝固薬とアウトカム:出血,認知症との関連性をコホート研究にて検討した。時間依存性共変量の取り扱いに苦慮し,医薬品の曝露を検討する際は,コホート内症例対照デザインの方が優れているのではないかと考えた。そこで,続いて,曝露:スタチン製剤とアウトカム:非アルコール性脂肪性肝疾患との関連性についてコホート内症例対照研究を実施した。医薬品の曝露をアドヒアランスという形で評価することで,アドヒアランス良好群と不良群との比較が可能となり,アウトカムとの関連性を明らかにすることができた。

  • 研究成果

    (13件)

すべて 2023 2022 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (9件) (うち招待講演 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Association between hemorrhage and direct oral anticoagulants in combination with verapamil: Analysis of Japanese Adverse Drug Event Report database and?electronic medical record data2023

    • 著者名/発表者名
      Komatsu Yuika、Yodoshi Masahiro、Takegami Manabu、Yokoyama Satoshi、Hosomi Kouichi
    • 雑誌名

      Int. Journal of Clinical Pharmacology and Therapeutics

      巻: 61 ページ: 148~158

    • DOI

      10.5414/CP204310

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Association of Statin Adherence With the Development of Nonalcoholic Fatty Liver Disease: A Nested Case-Control Study Using a Japanese Claims Database2022

    • 著者名/発表者名
      Nakagawa Chihiro、Yokoyama Satoshi、Hosomi Kouichi
    • 雑誌名

      Annals of Pharmacotherapy

      巻: - ページ: -

    • DOI

      10.1177/10600280221126971

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Impact of Medication Adherence on the Association Between Oral Anticoagulant Use and Risk of Dementia: A Retrospective Cohort Study using the Japanese Claims Database2022

    • 著者名/発表者名
      Komatsu Yuika、Yokoyama Satoshi、Hosomi Kouichi、Takada Mitsutaka
    • 雑誌名

      Drugs - Real World Outcomes

      巻: 9 ページ: 437~449

    • DOI

      10.1007/s40801-022-00311-9

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 2型糖尿病患者におけるSGLT2阻害薬と尿酸値の関連2023

    • 著者名/発表者名
      田中 侑希,太田 涼介,平田 敦士,横山 聡,細見 光一
    • 学会等名
      日本薬学会第143年会
  • [学会発表] 関節リウマチ患者における分子標的薬の変更に及ぼすステロイド併用の影響2023

    • 著者名/発表者名
      中川 千拓,太田 涼介,平田 敦士,横山 聡,細見 光一
    • 学会等名
      日本薬学会第143年会
  • [学会発表] 経口抗凝固薬の使用と認知症のリスクとの関連に対して服薬アドヒアランスの影響を考慮した後ろ向きコホート研究2023

    • 著者名/発表者名
      小松 唯可,横山 聡,細見 光一
    • 学会等名
      日本薬学会第143年会
  • [学会発表] 経口抗凝固薬使用患者における出血とポリファーマシーの関連:レセプトデータを用いた後ろ向きコホート研究2023

    • 著者名/発表者名
      岩崎翠月,中川千拓,横山聡,細見光一
    • 学会等名
      日本薬学会第143年会
  • [学会発表] 大規模データベースを活用したドラッグ・リポジショニング研究 ~医療データベースと遺伝子発現データベースの統合解析~2022

    • 著者名/発表者名
      横山聡
    • 学会等名
      第43回日本薬学会九州山口支部コロキウム
    • 招待講演
  • [学会発表] スタチン系薬剤が非アルコール性脂肪性肝疾患の発症に及ぼす影響2022

    • 著者名/発表者名
      中川千拓,横山 聡,細見 光一
    • 学会等名
      第6回フレッシャーズ・カンファランス
  • [学会発表] 非弁膜症性心房細動患者における経口抗凝固薬とがん発症の関連性の検討2022

    • 著者名/発表者名
      山本 健太,中川 千拓,横山 聡,細見 光一
    • 学会等名
      第6回フレッシャーズ・カンファランス
  • [学会発表] 抗不整脈薬のP糖蛋白阻害作用が直接経口抗凝固薬の出血リスクに与える影響2022

    • 著者名/発表者名
      小松 唯可、吉年 正宏、淺野 肇、栁江 正嗣、竹上 学、横山 聡、細見 光一
    • 学会等名
      日本薬剤学会第37年会
  • [学会発表] 処方データベースを用いたアミオダロン誘発性甲状腺機能低下症とポリファーマシーの関連性の検討2022

    • 著者名/発表者名
      横山 聡,中川千拓,田中 侑希、小松 唯可、細見 光一
    • 学会等名
      第6回日本老年薬学会学術大会
  • [備考] 近畿大学薬学部臨床薬学部門医薬品情報学分野

    • URL

      http://square.umin.ac.jp/rinshoinfo/index.html

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公開日: 2023-12-25  

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