研究課題
若手研究
本研究では、哺乳類で欠損しているGnRH受容体の一部配列を修復したモデル動物を作製することで下垂体の脱感作作用を明らかにすることを目的とした。作出したマウスではゲノムレベルでは挿入されていたものの、挿入配列が原因でRNAの高次構造が影響を受け最終的に受容体の一部が欠損してしまったことから想定したノックイン動物が作出されなかった。2021年12月にGnRH受容体のC末端配列を修復したマウスを用いた論文が海外の研究グループより発表されたため、本研究では動物の新たな作出は行わず実験終了とした。
生殖神経内分泌
これまでin vitroでしか行われていなかったGnRH-RのC末端の修復をマウスを用いて行い、少なくともゲノムレベルでは挿入が確認された。偶然にも一部配列がイントロンとして認識されてしまったことによる欠損と考えられることから、サイレント変異の編集などにより予定したノックイン動物が得られる可能性がある。GnRH受容体のexon3の126塩基欠損はGnRH受容体ノックアウトに近い表現型を示すことも示された。