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2020 年度 研究成果報告書

硬膜リンパ管の結紮が記憶を障害するメカニズムの解明

研究課題

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研究課題/領域番号 19K16504
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分48030:薬理学関連
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

石川 智愛  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (20804587)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
キーワードリンパ管 / 記憶
研究成果の概要

本研究では、MAZ51の投与によりリンパ管新生を阻害したマウスにおいてワーキングメモリが傷害されることを発見した。またリンパ管の結紮は左右前頭皮質のγ波の同期レベルを低下させ、マイクログリアの体積を膨張させていた。ワーキングメモリの成立にγ波は重要な役割を担うことがすでに示されており、リンパ機能の低下が引き起こすγ波の変化がワーキングメモリの低下に繋がったのではないかと推察している。今後より詳細に検証することで、なぜ免疫機能の低下が記憶障害を引き起こすのかを明らかにすることを目指す。

自由記述の分野

神経薬理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究は、脳リンパ管と記憶の関係性に対しシナプス-細胞-脳波という異なる階層の相互作用からアプローチするものである。現時点では例数が十分ではないものの、リンパ管の結紮やリンパ管新生の阻害が記憶の回路基盤に及ぼす影響を各階層において発見しており、今後それらをつなぐことで、脳-免疫連関の実体や記憶のメカニズムの解明に繋がることが期待される。
本研究を発展させることにより、脳免疫連関が記憶に及ぼす影響を明らかになれば、記憶研究に対し新たな視点を提供することができる。記憶メカニズムの解明だけでなく、記憶障害の治療を目指す上でも重要な知見になると期待される。

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公開日: 2022-01-27  

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