• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2020 年度 実績報告書

嚢胞性線維症の非感染炎症応答における新規CFTR相互作用受容体の生理的意義の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K16508
研究機関関西学院大学

研究代表者

福田 亮介  関西学院大学, 理工学部, 助教 (90825308)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
キーワード嚢胞性線維症 / 気道上皮炎症応答 / CFTR / タンパク質間相互作用
研究実績の概要

昨年度までに得られた知見から機能的なCFTRにより, EPHA2とEFNA1との細胞間相互作用が促進されることが示された. EPHA2の細胞内からのリサイクリング効率を評価した結果, CFTRはEPHA2のエンドソームからのリサイクリングを抑制することで効率的なEPHA2形質膜ターンオーバーに貢献していることが明らかになった. また, CFTRはEPHA2のユビキチン化を促進することが示され, これはEPHA2及びCFTRに共通するE3リガーゼとの集積性を亢進したためかと考察された. 嚢胞性線維症(CF)モデルマウスの飼育方法を改善することで安定的な交配, 維持が可能となった. しかしながら, 非感染性状態におけるCFでの気道炎症の表現系をマウスにおいて統計的に有意な差として確認するには至らず, EPHA2欠損マウスとの交配についても本課題期間中に実施に至らなかった. 一方で前年度に開発したNanoBiTシステムを用いた生細胞におけるEPH-EFN細胞間結合評価法を他のEPHファミリーに応用することで網羅性のあるEPH-EFN結合試験法の開発に至った. 本試験法を用い, CFの慢性炎症化に最も寄与の大きい緑膿菌感染へのEPH-EFN相互作用の重要性を検討したところ, 緑膿菌の構成成分の一部が数パターンのEPH-EFN結合の解離を誘導し, 炎症応答を促進することが示された. このことからEPH-EFN結合は非感染性の炎症のみならず細菌感染性の炎症応答にも寄与する可能性が示唆され, 本課題で明らかにしたCFTR-EPHA2 axisが感染性の呼吸器炎症にも寄与し得るという重要な知見を得た. よって本課題期間中において当初計画した動物試験以外の研究を完遂することができ, また感染性炎症におけるEPH-EFN結合の機能の解明という今後の研究の足がかりとなる基礎を築くことができた.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 国際共同研究 (1件)

  • [国際共同研究] マギル大学(カナダ)

    • 国名
      カナダ
    • 外国機関名
      マギル大学

URL: 

公開日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi