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2021 年度 研究成果報告書

プロスタグランジンE3による慢性炎症の制御機構の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 19K16510
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分48030:薬理学関連
研究機関防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛

研究代表者

石渡 遼  防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 生理学, 助教 (30805916)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードプロスタグランジンE2 / プロスタグランジンE3 / 血管平滑筋細胞 / IL-6 / 動脈硬化
研究成果の概要

ω3脂肪酸は魚油などに豊富に含まれ, その一種であるEPAには動脈硬化の抑制効果があるとされ, 処方薬としても利用されている. 本研究では, EPA由来の代謝物質であるプロスタグランディンE3 (PGE3) に動脈硬化の抑制効果があるのか検討し, その作用機序を明らかにすることを目的とした.
マウスの動脈硬化モデルにおいて, PGE3の投与はアテローム性動脈硬化の進行をむしろ促進した. ヒト大動脈平滑筋細胞を対象とした検討では, PGE3は炎症性サイトカインであるIL-6の遺伝子発現を亢進した.
以上の結果より, PGE3には炎症促進を介した動脈硬化増悪作用があることが示唆された.

自由記述の分野

血管生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究の結果から, 当初の予想に反してPGE3は炎症促進物質であり, 動脈硬化をむしろ増悪させることが示唆された.これまで, EPAを基質として生じる種々の物質に炎症抑制作用があることが報告されてきたが, 臨床においてEPAによる動脈硬化抑制効果の有無について統一された見解にはいたっていない. この背景には, EPA由来のPGE3による炎症促進作用が関与している可能性が見いだされた. EPAの投与とともに, PGE3の受容体を阻害すればEPAの効果を高められる可能性が考えられ, 今後の検討課題としたい.

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公開日: 2023-01-30  

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