ヒトの主要なトリソミー症候群(21、18、13、9トリソミー症候群)患者8人の皮膚線維芽細胞を入手して、iPS細胞を190クローンについてゲノムDNAのコピー数を網羅的に調べました。各トリソミー症候群の少なくとも1つの細胞株において、トリソミーレスキュー現象が確認されました。染色体の喪失は、親の由来に関係なく起こっていました。こうした結果から、iPS細胞リプログラミングによって多能性が誘導されると、1)トリソミー染色体のうち1本がランダムに細胞から喪失する、2)ダイソミーに正常化した細胞が選別されて単一iPS細胞コロニーを形成することが考えられました。
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