研究課題
若手研究
大腸癌と平行して研究を行っている、食道癌(ESCC)の進行にはTAM由来のS100A8/A9の発現が関与していることが明らかになった。また、CAFsも重要な働きをしており、NCAMを介したTAMに関連し、癌の進展に関連していることが分かった。また、大腸癌腹膜播種モデルを作成し、MDSCやマクロファージを標的にすることで腹腔内癌微小環境の変化がある可能性が示唆された。
人体病理学
大腸癌において、接着因子NCAMの発現は不良な予後と相関することが先行研究により明 らかとされている。その一方で、癌微小環境下におけるTAMで発現増強される接着因子と腫瘍との相互作用に関する報告は認めない。TAMと癌細胞が形成する微小環境の変化に伴い、病状が進行していくメカニズムについて明らかにすることにより、予後不良な免疫抑制環境に関する情報を集積することで、難治性大腸癌に関する新たなアプローチとなりうるものである。