世界的に残留性有機汚染物質(POPs)が問題になっている。これまで環境を経由したPOPs等の汚染・蓄積などについての研究は皆無である。有機物質であるPOPs等を確認するためヒトにおけるPOPs等が最も蓄積していると考えられる剖検症例の各種組織サンプルを採取し凍結保存し、その汚染・蓄積の実態の解析を実施した。測定は質量分析器による高感度分析を実施した。分析の結果、主なPOPsであるポリ塩化ビフェニル、ポリ臭素化ジフェニルエーテル、有機塩素系農薬類、ヘキサブロモシクロドデカが解析した幅広い年齢の症例の皮下脂肪からいずれにおいても検出した。
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