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2021 年度 研究成果報告書

膵管癌におけるρ0形質とゲムシタビン耐性獲得との関連性の解析

研究課題

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研究課題/領域番号 19K16564
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分49020:人体病理学関連
研究機関奈良県立医科大学

研究代表者

谷 里奈  奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (20783872)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード膵管癌 / ゲムシタビン / 薬剤耐性 / ミトコンドリアDNA / 部分ρ0形質 / 酸化的リン酸化 / 活性酸素種
研究成果の概要

ゲムシタビン持続処理により樹立されたゲムシタビン耐性株は、ミトコンドリアDNAに部分的な欠失をしめす部分ρ0形質を有していた。この細胞は、ゲムシタビン処理により、ミトコンドリア膜電位の低下と酸化的リン酸化の抑制を介してゲムシタビンにより誘導されるミトコンドリアROS産生を抑制することによりゲムシタビン耐性を獲得していた。このように、抗癌剤耐性は抗がん剤自身が有するDNA毒性による癌細胞の部分ρ0化が重要な役割を果たすことが示唆された。この部分ρ0形質を標的とする治療法を検討売ることにより、より有効な化学療法が実現されることが期待される。

自由記述の分野

人体病理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

癌細胞における抗がん剤耐性の獲得に、抗がん剤の有するミトコンドリアDNAに対する毒性に起因する部分ρ0形質の獲得が重要な役割を果たすことが示された。この結果は、抗癌剤による化学療法そのものが耐性を惹起する内在的危険性を有することを、その機序を明らかにしたものであり、重要な知見と考えられる。今後は部分ρ0形質の獲得の抑制、あるいは、部分ρ0形質を克服する治療法を開発することにより、抗がん剤耐性の獲得を抑制し、より効果的な化学療法を可能にすることが可能になると期待される。

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公開日: 2023-01-30  

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