研究課題/領域番号 |
19K16568
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
平井 秀明 東京医科大学, 医学部, 助教 (00770744)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 唾液腺導管癌 / 癌免疫微小環境 / androgen receptor / HER2 / PD-1 / PD-L1 |
研究実績の概要 |
当該年度は、唾液腺導管癌(SDC)における癌免疫微小環境と臨床病理学的因子との関連の一部を解析した。全国多施設共同研究で集積されたSDC 136例を対象とした。PD-1とPD-L1の免疫染色を施行し、それらの染色性について各種マーカーの相互関係や予後を含めた臨床病理学的因子との比較検討を行った。PD-1とPD-L1の発現率に相関はみられなかった。PD-L1(CPS)1%以上群は、臨床病理学的な高悪性度と有意な関連があった。また、PD-L1(CPS)1%以上群は1%未満群と比べて無増悪生存期間が有意に短く予後不良の傾向を示した。PD-1と予後との有意な関連性はなかった。本研究成果はSDCに対する免疫チェックポイント阻害剤による治療を行う上で重要な基礎的データになり得ると考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度で申請書に書かれた内容の1/2程度を行い、その内容を国際誌に英語論文として報告した。
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今後の研究の推進方策 |
来年度も、引き続き唾液腺導管癌の癌免疫微小環境を解析すると共に、抗HER2療法およびアンドロゲン遮断療法の治療効果予測因子の探索を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究試薬の使用が予定より下回ったため、若干の次年度使用額が生じた。来年度以降の物品購入に当てる予定である。
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