本研究では、新規治療法である抗HER2療法やアンドロゲン遮断療法を施行した症例を含む唾液腺導管(SDC)症例を対象とし、それらの新規治療法の効果予測因子を探索すると共に、免疫逃避分子機構の解析を行った。 治療効果予測因子の探索では、EZH2の高発現がSDCのアンドロゲン遮断療法の効果不良予測因子になりうることを明らかにした。また脂質関連蛋白の臨床病理学的意義を解析し、adipophilinの発現がSDCの予後不良因子であることを示した。更に免疫微小環境の解析では、SDCにおいてPD-L1高発現が予後不良因子であることを明らかにした。
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