パーキンソン病(PD)は運動障害を主徴とする神経変性疾患であり、病理学的にはα-シヌクレイン(α-Syn)の凝集体であるレビー小体を特徴とする。α-Synの凝集体はプリオンタンパク質のように伝播し増幅していくことが報告されているが詳細な機構は不明であった。本研究ではマウスの嗅球へα-Syn凝集体を接種し、鼻腔を閉鎖することで神経活動を抑え、α-Syn凝集体の伝播の抑制が生じるかを確認した。さらに薬剤による神経活動抑制を行いα-Syn凝集体の伝播を抑制できるかについて検討を行い論文報告した(Mov Disord, 2021)。α-Syn凝集体の伝播が薬剤によっても抑制できる可能性が得られた。
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