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2020 年度 研究成果報告書

新規包括的1細胞解析による腫瘍浸潤T細胞クローン応答の俯瞰図の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 19K16620
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分49030:実験病理学関連
研究機関東京理科大学

研究代表者

七野 成之  東京理科大学, 研究推進機構生命医科学研究所, 助教 (70822435)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
キーワードT細胞応答 / TCRレパトワ解析 / single-cell TCR-seq / single-cell RNA-seq
研究成果の概要

BD Rhapsodyをベースとした独自の正確性の高いscTCR-seq解析手法の確立に成功した。本手法により抗CD4抗体を投与したB16マウス皮下移植腫瘍モデルを解析したところ、遺伝子発現に基づき8つの主要浸潤T細胞subsetが同定された。scTCR-seq情報と所属リンパ節 TCR-seq情報のoverlap解析により同定されたoligoclonal/polyclonal T細胞画分のうち、前期疲弊T細胞・後期疲弊T細胞の割合は前者が10%:90%、後者が30%:70%であった。加えて,後者は前者よりも前期疲弊T細胞の表現型に関与する遺伝子を有意に多く発現していた。

自由記述の分野

免疫学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究により、腫瘍浸潤T細胞のうち、Oligoclonal画分ではなく、Polyclonal画分に分化・増殖ポテンシャルを持つ前期疲弊T細胞が維持されていることが見出された。近年, 抗PD-1抗体を投与された皮膚基底細胞癌症例において, 後期疲弊T細胞からなる腫瘍浸潤T細胞クローンが治療前後で入れ替わっていることが報告されている。本研究やこれらの報告を鑑みると、当該Polyclonal画分に属するT細胞クローンが, より反応性が高いOligoclonal画分のT細胞クローンを置換し, 新たな腫瘍反応性クローンとして機能し、チェックポイント阻害剤はそれを増強しているという可能性が考えられる。

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公開日: 2022-01-27  

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