マウスレトロウイルスと感染防御性マウスモデルを用いて宿主免疫応答,特にNK 細胞の活性化機構の解明に取り組んだ.感染細胞排除にはNK細胞が早期に活性化されることが必要であるが、その具体的エフェクター機構は不明であった.本研究は,感染早期の抗原特異的濾胞ヘルパー T 細胞による IL-21 発現が,NK 細胞上の IL-21 R に作用して NK 細胞の成熟・活性化を誘導し,積極的に感染細胞を排除していることを明らかにした.さらに,NK 細胞上の CD154 は感染早期に樹状細胞およびマクロファージの CD40 から刺激を受容することで IL-21 R の発現を調整していることを明らかにした.
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