研究課題
若手研究
感染症からできるだけ早くに回復するためには、非特異的に病原体を除去する自然免疫から特異的に除去する獲得免疫への橋渡しを効率的に行う必要がある。本申請研究において細菌感染マウスモデルを使い、新規自然免疫細胞様CD8+T細胞の同定に成功した。この細胞群の機能を実験的にブロックすることで、感染症の増悪化及び長期化することが明らかとなった。これらの結果より、この新規細胞群が宿主の免疫システムにおいて橋渡し役として重要な役割を果たし、細菌感染症からの早期回復を促すことを示すことができた。
細菌感染症
細菌感染症において、薬剤耐性菌に対する治療法の確立が急務である。しかし、細菌の感染機構は複雑であり、その治療法の確立は容易な問題ではない。本申請研究で発見した新規自然免疫細胞様CD8+T細胞は、ヒトに元々備わっている免疫システムの一部である。この細胞群を制御することにより、抗生物質に頼らず、細菌感染症からの早期回復させる可能性があることを示した。