薬剤耐性菌は世界的な脅威となっている。特に、患者から分離される薬剤耐性菌の中には、家畜や環境から流入していると思われる薬剤耐性遺伝子がある。本研究では、家畜に用いられるフロルフェニコールに対する耐性遺伝子であるfloRに着目した。floR検出率は、臨床分離、食肉由来および健常人由来ESBL産生大腸菌においてそれぞれ1.5%、6.4%、および2.9%であった。さらに、市販食肉由来株が保有するプラスミドは高い接合伝達能力を有した。 加えて、floRと同時に保有していたqnr遺伝子について保有率を調査した。ESBL非産生およびESBL産生大腸菌の保有率は、それぞれ2%および4%で、全てqnrSだった。
|