塩分排泄を制御する遺伝子群が塩分制御とは独立して免疫系も制御していることが明らかになってきたが、塩分排泄を担う中心的分子の一つであるWNKキナーゼ(With-no-lysine kinase)が生体において免疫機構をどのように制御するのかは不明であった。本研究では、①マクロファージにおいてWNK1がLPS刺激で誘導されること、②生体においてWNK1の抑制によりLPS誘導性の炎症性サイトカイン分泌が亢進すること、③マクロファージにおけるWNK1-TAK1シグナル伝達経路がLPS誘導性の炎症性サイトカイン産生においてnegative feedback機構として働く新たな分子機構であることを示した。
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