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2022 年度 実績報告書

苦味物質が及ぼすケモカイン受容体を介した免疫細胞遊走への影響

研究課題

研究課題/領域番号 19K16697
研究機関新潟大学

研究代表者

小林 大地  新潟大学, 医歯学系, 助教 (50805752)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード細胞遊走 / 好中球 / 苦味受容体 / 好中球動員
研究実績の概要

苦味受容体(Tas2R)は口腔内に発現し、口腔内に侵入してきた苦味物質を認識することが知られている。近年の解析から Tas2R が口腔外にも発現することが見出され、その機能的意義が注目されている。これまでに、好中球に Tas2R126、Tas2R135、Tas2R143 が発現することを発見している。in vitro による好中球遊走の解析から、Tas2R126/143 アゴニスト(アルブチン、サリシンなど)が好中球遊走を亢進させることを明らかにしている。また Tas2R126/135/143 欠損マウス(TKO)由来の好中球を用いた解析から、アルブチンによる好中球遊走亢進が消失することを見出し、Tas2R126/143 シグナリングが好中球遊走を促進させることを裏付けている。さらに、Tas2R126/143 シグナリングによる好中球遊走亢進の分子機構に ROCK→MLC 経路が関わることを見つけ出している。加えて、ザイモサン誘導性の腹膜炎モデルマウスによる in vivo 解析から、アルブチンがザイモサン依存的な腹腔への好中球動員を亢進させることを解明している。しかしながら、in vivo で観察されたアルブチンによる好中球動員亢進に Tas2R126/143 が寄与するかは不明であった。そこで、TKO を用いて、アルブチンによる好中球動員亢進が消失するか?を検討した。予想に反して、TKO ではアルブチンによる好中球動員亢進が消失しなかった。これらのことから、アルブチンによる好中球動員亢進は Tas2R126/143 非依存的であることが示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] The role of extracellular ATP in homeostatic immune cell migration2023

    • 著者名/発表者名
      Kobayashi Daichi、Umemoto Eiji、Miyasaka Masayuki
    • 雑誌名

      Current Opinion in Pharmacology

      巻: 68 ページ: 102331~102331

    • DOI

      10.1016/j.coph.2022.102331

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Tas2R signaling enhances mouse neutrophil migration via a ROCK-dependent pathway2022

    • 著者名/発表者名
      Kobayashi Daichi、Watarai Tomoya、Ozawa Madoka、Kanda Yasuhiro、Saika Fumihiro、Kiguchi Norikazu、Takeuchi Arata、Ikawa Masahito、Matsuzaki Shinsuke、Katakai Tomoya
    • 雑誌名

      Frontiers in Immunology

      巻: 13 ページ: 1~12

    • DOI

      10.3389/fimmu.2022.973880

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 苦味物質による免疫応答制御機構2022

    • 著者名/発表者名
      小林大地
    • 学会等名
      日本食品免疫学会 第18回学術大会
    • 招待講演

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公開日: 2023-12-25  

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