研究課題
若手研究
肝細胞癌の再発形式として①多中心性再発、②肝内転移再発の2つがあり、早期再発に関して主に寄与していると考えられる肝内転移再発の対策が急務である。我々は肝細胞癌の早期再発に寄与する遺伝子としてLysyl oxidase(LOX)という遺伝子に注目し、この遺伝子の肝内転移の機序を明らかにした。今回の研究では網羅的な遺伝子発現のデータベースを用いた解析を中心に行い、LOX遺伝子がEMTを介して肝細胞癌の早期再発に関与していることが明らかとなり、今後の治療標的として期待できる。
肝胆膵領域における手術を中心とした集学的治療
今回の研究においてLOX遺伝子がEMTを介して肝細胞癌の早期再発に関連していることが明らかとなった。これにより肝細胞癌で根治切除を施行した患者の中でも再発リスクの高い患者を同定することが可能であり、LOX遺伝子が今後の治療標的の遺伝子の一つとして創薬やバイオマーカーなどの発展へ寄与することが期待できる。