研究課題/領域番号 |
19K16723
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
荒井 潤 昭和大学, 医学部, 講師 (30766176)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | MICA / NK細胞 / 肝細胞癌 / 癌免疫 / ロイコトリエン拮抗薬 / レチノイド / ADAM9 / レゴラフェニブ |
研究成果の概要 |
本研究成果として、2種のロイコトリエン拮抗薬が、MICAの切断酵素であるADAM9の活性を抑制することで、膜型MICAの切断を抑え肝癌細胞上の膜型MICAを増加させることを示した(Cancer Immunol Immunother. 2021)。 さらに拡大した検討により、複数のレチノイドもADAM9を抑制し膜型MICAの切断を抑止すること、さらにはレチノイドの効果発現に関与する受容体であるRXRαが膜型MICAの切断に寄与していることも明らかにした(Anticancer Res. 2021)。これらを用いることでADAM9を標的とした肝発癌抑止法が開発できる可能性がある。
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自由記述の分野 |
癌免疫
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Natural killer細胞は腫瘍免疫の中心を担い、肝臓組織の約18%を占める。そのため正常な肝臓では癌細胞が発生しても、NK細胞により癌細胞が除去されやすい環境にある。我々はゲノムワイド関連解析によりC型肝炎の肝発癌に寄与する感受性遺伝子として抗NK細胞のリガンドであるMHC class I polypeptide-related sequence A(MICA)を同定した。今回新たにLTRAsとレチノイドがMICA切断抑止に寄与することを示した。 今後の肝臓病治療の目標として、肝癌予防法の発癌抑止法を検討すべき時代にさしかかっており、本課題は社会的にニーズの高い領域である。
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